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パテラ(膝蓋骨脱臼)とは?
パテラとは、膝蓋骨(しつがいこつ=ひざのお皿)が本来の位置から内側や外側にずれてしまう状態のことです。正式名称は「膝蓋骨脱臼」ですが、英語の「Patella(パテラ)」という呼び方で広く知られています。 小型犬では膝蓋骨が内側にずれる「内方脱臼」が多く、大型犬では外側にずれる「外方脱臼」が多い傾向があります。 軽度の場合は無症状で生活できることもありますが、進行するとスキップのような歩き方をしたり、足を上げて歩いたりするようになります。重度になると常に脱臼した状態が続き、手術が必要になることもあります。犬種別のパテラ発症割合
全犬種での発症率
日本大学の安川慎二氏が2004年〜2015年の間に、関東地方の動物病院に来院した犬2,770頭を対象に調査した結果では、およそ5頭に1頭(約20%)の割合でパテラを発症していたことがわかっています。トイプードルは7頭に1頭
ペット保険のアニコム損害保険株式会社と理化学研究所の共同研究チームが、日本で人気の高い9犬種・0歳の子犬2,048頭を対象に行った調査では、以下の結果が出ています。| 犬種 | 発症率 | 割合のイメージ |
|---|---|---|
| トイプードル | 14.1% | 約7頭に1頭 |
| ポメラニアン | 11.2% | 約9頭に1頭 |
| 柴犬 | 11.1% | 約9頭に1頭 |
より大規模な調査ではさらに高い割合
別の大規模調査では、全体の20.3%の犬がパテラに罹患しており、犬種別ではさらに高い数値が報告されています。| 犬種 | 罹患率 |
|---|---|
| トイプードル | 38.1% |
| 柴犬 | 34.9% |
| ポメラニアン | 26.9% |
パテラの原因は?先天性と後天性
パテラの原因は大きく分けて先天性と後天性の2つがあります。先天性(生まれつき)
先天性のパテラは、生まれつき膝関節を覆う筋肉や骨の形に異常があることで発症します。トイプードルやポメラニアンなどの小型犬では、この先天性のタイプが多いとされています。 遺伝的な要因が大きく、親犬がパテラの場合、子犬も発症しやすい傾向があります。先ほどの調査で0歳の子犬にすでに高い発症率が見られたのも、先天性の要因が大きいためです。後天性(生活環境や外傷)
後天性のパテラは、以下のような原因で発症します。 フローリングなどの滑りやすい床 滑りやすいフローリングの上では、犬は常に踏ん張りながら歩かなければなりません。これが日常的に膝へ負担を蓄積させ、パテラの発症や悪化につながります。 高いところからのジャンプ ソファやベッドからの飛び降りは、膝に大きな衝撃を与えます。特に小型犬にとっては体への負担が大きく、繰り返すことでパテラのリスクが高まります。 肥満による膝への負荷 体重が増えると膝関節への負担も増加します。適正体重を維持することが膝の健康を守る基本です。日常でできるパテラの予防法
パテラは完全に防ぐことが難しい病気ですが、日常の工夫で発症リスクを下げたり、進行を遅らせたりすることはできます。 床の滑り対策をする フローリングにカーペットやマットを敷いて、愛犬が滑らないようにしましょう。特に走り回ることが多い場所や、階段の前後は重点的に対策するのが効果的です。 ジャンプをさせない工夫 ソファやベッドにはステップやスロープを設置して、飛び降りなくても上り下りできるようにしてあげましょう。 適正体重を維持する 太りすぎは膝への負担を増やします。定期的に体重を測り、食事量を管理しましょう。 爪や肉球まわりの毛を整える 爪が伸びていたり、肉球の間の毛が伸びていたりすると滑りやすくなります。定期的なお手入れを心がけましょう。 適度な運動で筋力を維持する 膝まわりの筋肉を鍛えることで、膝蓋骨を正しい位置に保つ力が強くなります。無理のない範囲で毎日のお散歩を続けることが大切です。まとめ:パテラは「うちの子は大丈夫」と思わないことが大切
パテラは日本の犬の5頭に1頭が発症している、身近な病気です。特にトイプードルやポメラニアンなどの小型犬は発症率が高く、若い年齢でも発症することがわかっています。 先天性の場合は予防が難しいですが、フローリングの滑り対策やジャンプの抑制、適正体重の管理など、日常の工夫で膝への負担を減らすことはできます。 普段から愛犬の歩き方をチェックして、スキップのような動きや足を上げる仕草が見られたら、早めに獣医師に相談しましょう。関連記事
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