人間でも『てんかん持ち』と言われますが、わんちゃんの『てんかん』についての症状や治療法についてはあまり知られていません。てんかんが起きたときに、そのように対処すればよいかご家族で判断が難しいこともあると思います。
私の愛犬も、14歳までてんかんを発症したことはありませんでしたので、驚きました。
『てんかん』の初期症状・前兆についてお伝えしますので、いざというときのためにも備えておきましょう。
てんかんとは?
てんかんは脳の疾患ですが、脳の構造そのものには異常がなく、中枢神経の機能に何らかの異常が生じることで発作が起こる病気です。けいれんや意識障害などを伴う発作が、24時間以上の間隔をあけて2回以上繰り返し起きる場合、「てんかん」と診断されます。
※1回だけの発作では、てんかんとは診断されません。
診断の際には、まず血液検査、レントゲン、超音波検査、アンモニア値の測定などを行い、肝臓や腎臓などの内臓疾患が原因で発作が起きていないかを確認します。他に明確な原因が見つからない場合は、MRIで脳の検査を行います。
また、てんかんには主に2つのタイプがあります。
- 特発性てんかん:検査をしても脳に明らかな異常が認められないタイプ
- 構造的(症候性)てんかん:脳腫瘍や脳炎など、脳に異常が確認できるタイプ
てんかんは突然起こると思われがちですが、実はその前に“前兆”や“初期症状”が見られることがあります。
初期症状・前兆
1.よだれが大量に出る
2.落ち着きがなくなり、興奮して歩き回る
3.目がキョロキョロと動き、いつもと違う行動をとる
4.体の一部がピクピクと動く
5.口をくちゃくちゃ動かす(チューインガム発作)
6.ふらつきやバランスを崩す様子がある
7.手足や顔などがけいれんしたり、突っ張るような動きをする
8.全身がけいれんする
9.意識を失う
10.手足をバタバタさせる(遊泳運動)
11.しっぽを追いかけてぐるぐる回る(テイルチェイシング)
これらの前兆に気づいた際は、早めに対処することで発作の重症化や頻度を抑えられる可能性があります。
ご家族で日頃から愛犬の様子をよく観察し、異変があればすぐに獣医師に相談できるようにしておくことが大切です。
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