著作者:freepik
お店やネットショップでは『グレインフリー』と記載された、おやつやご飯を目にする機会が多くなってきました。
『グレインフリー』とは、穀物を使用せずに製造されたものを指し、『グレインフリー』とという言葉は、日本では2014年頃から認知され始め、商品が増えてきたのは2018年頃からになります。
人間の健康管理においてもグルテンフリーが流行っていることから、グレインも体に悪いのでは、とグレインフリーを選んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回はグレインについてお話しますので、グレインフリーを選ぶべきか迷った時には参考にしてみてくださいね。
グレインとは?
『グレイン』とは、穀物全般のことを言いますが、主におやつやご飯でグレインフリーの対象になる代表的な穀物は、米・大麦・小麦・トウモロコシの4つです。グルテンとグレインは混同されがちですが、グルテンとは穀物の中でも小麦・大麦・ライ麦など麦類を製粉して得られたタンパク質のことを言います。
つまり、グルテンは栄養素の1つということになります。
グレインは体に悪いの?
わんちゃんは穀物の消化が苦手とされていることが理由で、グレインフリーが広く知られるようになりました。
実はグレインは体に悪いものではなく、麦やトウモロコシなどの穀物には、食物繊維やミネラル、ビタミンB・ビタミンEが豊富に含まれており、わんちゃんにとって優れた栄養源になります。
食物繊維を摂取することは腸活にもなり、善玉菌のエサになったり、便のかさを増やす役割をしたり。
オーツ麦や大麦には、水溶性食物繊維であるβ-グルカンが豊富に含まれ、肥満や糖尿病、脂質異常症の予防に有益であることも知られています。
穀物アレルギーを持つ子は多い?
実際にはどれくらいのわんちゃんが、穀物に対してアレルギーを持っているのでしょうか。
ドイツミュンヘンにあるルートヴィヒ・マクシミリアン大学を中心としたチームが発表した研究を参考にすると、わんちゃんのアレルゲン食材として、代表的なものは以下の通りです。
1位:牛肉、乳製品、鶏肉
4位:小麦
7位:トウモロコシ
11位:米
穀物である小麦は4位で上位に上がっていますが、アレルギーを発症したパーセンテージでは、牛肉が18%で小麦が4%となっています。
つまり、小麦のアレルギー比率は牛肉の1/4ということになり、牛肉と比べてアレルギーを発症する確率は低いことがわかります。
これらのことを踏まえ、穀物アレルギーを持っている子は、グレインフリーのおやつやご飯を選ぶことをおすすめします。ただ、麦類にアレルゲンが特定される場合は、「グレインフリー」と「グルテンフリー」のどちらかよいか、獣医師さんに相談してみるとよいでしょう。
「グレインフリーが良い」という考え方に科学的な根拠はないと言われていることから、アレルギーを持っていない子はグレインフリーを選ぶ必要性はありません。
心配な場合は獣医師さんに相談しましょう。
コメント