わんちゃんの身体は被毛で覆われているため、皮膚も守られているように思えますが、実は 表皮の厚さは人間の1/3 ととても薄くデリケートです。
わんちゃんの皮膚には、水分をキープするために重要な役割を果たしている 角質層の3大要素(皮脂膜・天然保湿因子・角質細胞間脂質) があります。しかし、この3つの要素に異常が生じると皮膚から水分が蒸発しやすくなり、外部からも細菌やアレルゲンなどが侵入しやすい環境をつくってしまいます。
つまり、皮膚の乾燥ケアのためには 身体の内側から整えるために必要な栄養を摂ること と、外側からのケア を両方行うことが大切です。
今回は皮膚の乾燥ケアを6つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
① 皮膚のバリア機能を高めるための栄養素を摂る
皮膚の乾燥を防ぐためには、まず身体の内側からのアプローチが大切です。
バリア機能を低下させないためにも、以下の栄養素を食事やサプリメントで摂取しましょう。
- タンパク質 ── 皮膚の主な構成成分です。良質なタンパク質を十分に摂ることで、皮膚の再生と修復をサポートします。おすすめの食材は、鶏むね肉、ささみ、卵、サーモンなどです。
- ビタミンB群 ── セラミドの合成に必要な栄養素です。セラミドは角質細胞間脂質の主成分で、水分を保持する役割を担っています。レバー、卵黄、まぐろ、かつおなどに多く含まれています。
- 微量元素(亜鉛や銅など) ── 皮膚のターンオーバー(新陳代謝)に欠かせない栄養素です。不足すると皮膚の再生が遅れ、乾燥やフケの原因になることがあります。牛肉、かぼちゃの種、牡蠣(加熱済み)などが亜鉛を豊富に含んでいます。
これらの食材をトッピングとして取り入れたり、栄養バランスの良い総合栄養食を選んだりすることで、皮膚の健康をサポートできます。普段のフードだけで補いにくい場合は、獣医師さんに相談のうえサプリメントを取り入れるのもひとつの方法です。
② スキンケアで保湿
外側からのケアとして、保湿スプレーで皮膚を直接保湿 してあげましょう。
ここで注意したいのが、人間の肌と犬の肌のpHの違いです。人間の肌は弱酸性ですが、わんちゃんの肌は弱アルカリ性 になります。人間用のスキンケア製品を使うと、pHが合わず皮膚トラブルの原因になることがあるため、必ずわんちゃん用の保湿スプレーを使用 してくださいね。
私はブラッシングのタイミングで、まず mofuwa グルーミングスプレー で被毛の汚れを落としてから、保湿用のスプレーで仕上げるようにしています。
mofuwaは被毛の汚れを落とすのにとても優秀で、以前こちらの記事でもご紹介しました。
汚れを落としたあとの保湿には、ホニ プロテクトミスト サボン(HONI Protect Mist) を使用しています。除菌・消臭に加えて保湿もできるボディスプレーで、乾燥肌のケアやお散歩後のケアにもぴったりです。
③ 毎日のブラッシングで保湿効果を
被毛がもつれていたり清潔な状態に保たれていなかったりすると、被毛としての本来の役割を果たすことができず、皮膚疾患を招く原因 になります。
ブラッシングには毛並みを整えるだけでなく、以下のような効果があります。
- 皮膚を刺激して血行促進 ── 血行がよくなることで皮膚に栄養が行き渡りやすくなります
- 保温効果 ── 被毛をふんわりとさせることで空気の層ができ、暖かい空気をまとっている状態を保つことができます
被毛の間に空気の層ができると、外気の乾燥からも皮膚を守ってくれるため、毎日のブラッシングは保湿ケアのひとつ ともいえます。
ブラッシングの詳しいやり方やおすすめグッズについては、こちらの記事で詳しくご紹介していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
👉 換毛期のブラッシング方法|ダブルコートの愛犬を快適にするやり方とおすすめグッズ
④ 腸内フローラを整える
皮膚のケアというと外側からのアプローチをイメージしがちですが、実は 皮膚バリア機能と免疫の状態は、腸内フローラのバランスと密接に関わっています。
腸内環境が乱れると免疫力が低下し、皮膚のバリア機能にも影響を及ぼすことがあります。
腸内フローラを整えるためにできることとして、以下のポイントを意識してみてください。
- 乳酸菌やビフィズス菌を含む食材を取り入れる
- 食物繊維やオリゴ糖を意識した食事内容にする
- 菌ケア(=健康維持のために全身のフローラを整えること) を日頃から意識する
外側からのケアと併せて、内側から整えることも重要です。日頃から食生活のバランスや生活習慣にも目を向けてみてくださいね。
私は先代のシニアのポメラニアンには、KINS WITH デンタルジェル を与えていました。歯磨きが苦手なわんちゃんでも口臭を抑えてくれる成分と、腸内環境を整える乳酸菌が配合されており、オーラルケアと腸活が一石二鳥でできるアイテムです。ただし、合う合わないがあるので、最初は少量から試してみてくださいね。
⑤ 室内の温湿度を適切に保つ
乾燥した環境は、わんちゃんの皮膚にとっても大敵です。
部屋の湿度は50〜60%を目安 に、加湿器や濡れタオルなどを活用して調整しましょう。
また、湿度が50%以上になると ウイルスがほぼ死滅する と言われているため、感染予防にも効果的です。特に冬場は暖房で室内が乾燥しやすくなるので、湿度計を置いてこまめにチェックするのがおすすめです。
⑥ 肉球のケア
肉球は体温調節や地面からの衝撃吸収など、大切な機能を担っている皮膚のひとつです。
散歩で地面の熱さや冷たさ、アスファルトの摩擦にさらされるため、肉球も乾燥やひび割れを起こしやすい部位 です。
肉球クリームで保湿 をしたり、やさしくマッサージをしたりと、日頃からケアを忘れないようにしましょう。
スティック状の肉球クリームは手が汚れずに塗れるので便利ですが、減りが早いのが少し気になるところです。
おすすめの肉球クリームを2つご紹介します。
Petlab ペトラボ 肉球クリーム は、国産蜜蝋ベースで天然成分100%の肉球クリームです。舐めても安心なので、気にして舐めてしまうわんちゃんにも安心して使えます。
マールン パウバーム(marn Paw Balm) は、獣医師監修のスティックタイプの肉球クリームです。手を汚さずにサッと塗れるので、お散歩後のケアにぴったりです。
私の乾燥ケアルーティン
私は、毎日の乾燥ケアを忘れないように、他のお世話のタイミングに組み込んでルーティン化しています。
肉球クリーム は、お散歩のあとに脚を洗うタイミングで塗るようにしています。散歩後のケアと一緒に行うことで、塗り忘れを防げますし、清潔な状態で保湿できるので効果的です。
ブラッシングと保湿用スプレー は、歯磨きのタイミングでセットにしています。歯磨き→ブラッシング→保湿スプレーという流れを毎日繰り返すことで、自然と習慣になりました。
乾燥ケアは「毎日続けること」が大切ですので、すでにあるルーティンにプラスする形で取り入れると無理なく続けられますよ。
まとめ
わんちゃんの皮膚は人間の1/3の薄さしかなく、とてもデリケートです。乾燥を防ぐためには、身体の内側と外側の両方からケアしてあげることが大切です。
今回ご紹介した6つのケア方法をおさらいしましょう。
- 栄養素を摂る ── タンパク質・ビタミンB群・微量元素で内側から整える
- スキンケアで保湿 ── わんちゃん用の保湿スプレーを使う
- 毎日のブラッシング ── 血行促進と保温効果で皮膚を守る
- 腸内フローラを整える ── 免疫力と皮膚バリア機能の土台をつくる
- 室内の温湿度を保つ ── 湿度50〜60%を目安に
- 肉球のケア ── 肉球クリームで保湿とマッサージ
少しでも皮膚の乾燥やフケ、かゆみが気になる場合は、自己判断せずに獣医師さんに相談してくださいね。
関連記事
あわせて読みたい記事はこちらです。

コメント