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「ペット保険って、本当に入ったほうがいいのかな?」——そう迷っている飼い主さんは、とても多いと思います。
実は近年、犬の医療費は昔よりもぐんと高くなってきています。この記事では、先代のポメラニアンから今のシェルティ兄妹まで、私自身が体験してきた医療費と保険のリアルなお話を交えながら、「入るべきか、入らないべきか」を一緒に考えていきたいと思います。
犬の医療費は年々高くなっている
まず知っておきたいのが、わんちゃんには人間のような公的医療保険がないということです。かかった費用は基本的に全額自己負担になり、そのうえ治療費は病院によっても大きく異なります。
さらに近年は、動物医療の技術が大きく進歩し、人間と同じような高度な検査や手術が受けられるようになりました。これは喜ばしいことですが、その分、医療費も高くなりやすいのです。あるデータでは、犬の通院1回あたりの平均は約1万4千円、生涯でかかる治療費は100万円を超えるケースもあるとされています。
一方で、日本のペット保険の加入率はまだ低めといわれています。「うちの子は元気だから」と後回しにしてしまいがちですが、いざというときの備えを考えておくことは、とても大切だと感じています。
股関節脱臼を例に|治療の選択肢と費用の幅
医療費の幅を実感していただくために、股関節脱臼を例にお話しします。
股関節脱臼の治療には、いくつかの選択肢があります。まずは関節を元に戻す整復をしたうえで、再脱臼してしまう場合には手術が必要です。股関節を温存したまま戻す人工靭帯、痛みの原因になる骨頭を取り除く大腿骨頭切除、そして人工股関節による手術です。どれを選ぶかで、費用は大きく変わってきます。
以前は、整復だけであれば10万円ほどが目安でした。それが今では20万円程度に上がっています。さらに再脱臼などで手術が必要になると、内容や入院期間によっては数十万円から、100万円を超えてくることもあります。同じ手術でも病院によって2〜3倍の差が出ることもあり、費用の幅の大きさに驚かされます。
股関節脱臼は、意外と身近に起こります
股関節脱臼と聞くと特別なことのように感じるかもしれませんが、実は日常のふとした瞬間に起こってしまうものです。
先代のポメラニアンは、お散歩中に排水口の溝に脚がはまってしまい、股関節を脱臼しました。今のシェルティの妹は、雷に驚いてパニックになり、車とぶつかって脱臼してしまいました。どちらも、思いがけない一瞬の出来事でした。
今回お世話になった動物病院で見せてもらった症例では、ボーダーコリーを多頭飼いしているお宅で、遊んでいる最中にぶつかって脱臼してしまった子もいました。その子は人工股関節を選び、費用は180万円ほどと、かなり高額だったそうです。
しかも、人工靭帯や人工股関節による手術は、再手術が必要になることもあり、一度で終わらない可能性があります。そのたびに入院費もかかります。整復だけで安定してくれればよいのですが、手術・再手術と続くと、あっという間に200万円近くにのぼってしまうこともあるのです。
日常でできる予防|ジョイントマットで足腰を守る
こうしたケガを防ぐために、日常生活でできるケアも取り入れています。私が続けているのは、床にジョイントマットを敷くことです。
フローリングは意外と滑りやすく、着地や急な方向転換のときに股関節やひざへ負担がかかりがちです。ジョイントマットを敷いておくと、滑り止めとクッションの役割で足腰への衝撃をやわらげてくれます。
ただ、うちの妹はジョイントマットの端っこを剥がして遊んでしまうのが、ちょっとした悩みどころです……
先代ポメラニアンの経験|無保険の期間と、保険に助けられた日々
私の先代のポメラニアンは、12歳になるまで保険には入っていませんでした。大きな病気もほとんどなく、股関節脱臼を経験したくらいで、元気に過ごしてくれていました。
しかし、13歳を過ぎたころから、慢性腎臓病や急性膵炎などにかかるようになりました。とくに慢性腎臓病では、毎日1日2回の点滴が欠かせず、医療費もかなり高額になっていきました。
このとき私はアイペットの「うちの子50%」に入っていたため、毎月の負担を半分ほどに抑えることができました。通院は1日あたり上限1万2千円まで補償されるので、2万4千円ほどの治療でも、実際の負担は半分で済んでいたのです。毎日の通院が続くなかで、この安心感には本当に助けられました。
シェルティ兄妹は、迎えたときから保険に入っています
先代での経験があったからこそ、今のシェルティ兄妹は、迎えたその日からアイペットの「うちのこ50%」に加入しています。
兄は、これまでに熱中症や嘔吐、成長痛、水中毒などで何度か通院してきました。一方の妹は、これまで大きな不調もなく過ごしてくれていて、「この子は丈夫だな」と思っていたほどです。それでも、いつ何が起こるか分からないのが、わんちゃんの健康です。
そして妹の股関節脱臼|総額82.5万円という現実
その妹が、今回、股関節脱臼をしてしまいました。総額はなんと82.5万円にのぼりました。
はじめは整復で対応したものの再脱臼してしまい、最終的には股関節の骨頭を切除する手術を受け、9日間の入院となりました。保険に入っていたおかげで負担を抑えられる見込みですが、それぞれ手術・通院・入院費には上限が設けられており、戻ってくる金額はそこまで期待できません。
なお、私は手術に手厚い「うちのこLight」にも加入したのですが、こちらは加入して間もない保険適用外の期間だったため、今回はほとんど自費となりました。保険には加入後すぐは使えない待機期間があることも、あらためて実感した出来事でした。それでも、毎月の保険料を払い続けてきたことを考えても、今回の一件で十分に元は取れたと感じています。
入る・入らない、あなたはどう備える?
もちろん、保険に入らないという選択肢もあります。その場合は自分で貯蓄をして備える必要があります。
保険に加入した場合、毎月の保険料が数千円だとしても、年間ではおおよそ数万円ほど。一方で、手術が一度あれば数十万円から、時には100万円を超えることもあります。もしもの一度で、これまでの保険料をまかなえてしまうことも珍しくありません。
そして意外と大きいのが、精神的な負担の軽さです。お金の心配で治療をためらうことなく、その子にとっての最善を選んであげられる——これは保険に入っていてよかったと感じるポイントだと思います。とくに中型犬以上で、活発によく動く子は、関節のトラブルやケガのリスクも高めなので、入っておくと安心につながると思います。
ただし、これは各ご家庭の考え方しだいです。若くて健康なうちは貯蓄でも対応できることもありますし、すでに持病がある場合は加入しづらいこともあります。ペット保険の落とし穴のように、補償の条件や待機期間をよく確認しておくことも大切です。ご家庭に合った形で、無理なく備えていきましょう。
まとめ
犬の医療費は、昔にくらべて確実に高くなってきています。だからこそ、いざというときにお金の不安で選択肢を狭めないための備えが、これまで以上に大切になっていると感じます。
入る・入らないに正解はありませんが、私自身は、先代のポメラニアンから今のシェルティ兄妹まで、保険に入っていて本当によかったと思っています。とくにアクティブな中型犬以上の子と暮らしている方は、一度じっくり検討してみてくださいね。
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