MENU

夏の脱水・熱中症対策──愛犬に十分な水分をとらせる6つの秘訣

暑さが厳しくなる季節は、屋外はもちろん冷房の効いた室内でも水分不足が起こりがちです。脱水や熱中症が進むと命にかかわるため、体重1kgあたり1日20〜90ml(体重5kgなら100〜450ml)を目安に、食事に含まれる水分量も考慮しながら“飲む量を減らさない工夫”が欠かせません。

うちの愛犬もあまり水を飲まない子だったため、飲ませるタイミングや場所は非常に重要でした。経験を踏まえ、獣医師の現場でも実践している6つの方法を詳しくご紹介します。

目次

① 氷や冷たい水で“ひんやり”を楽しませる
氷を1〜2個入れる、またはウォーターサーバーの冷水を利用すると、好奇心を刺激して飲水量が伸びやすくなります。ただし常温を好む犬もいるため、2種類の温度を並べて選ばせると嗜好を見極めやすく安心です。

② 犬用スポーツドリンクで電解質も補給
ほんのり甘く、ナトリウム・カリウムを含む犬用スポーツドリンクは、飲み渋りがあるときの強い味方。与える頻度や希釈倍率は製品表示を厳守し、糖分の取り過ぎにならないよう1日の総水分量の3割程度を上限にしましょう。

③ 風味づけで「飲みたい」を引き出す
ささみの茹で汁や煮干しだしをスプーン1杯ほど加えるだけで、香りに誘われて自然と水皿に顔を近づけます。塩分はごく微量に留め、飲み過ぎによる水中毒を防ぐため一度に大量に作り置きしないのがポイントです。

④ 愛犬好みの給水容器を選ぶ
鼻先が当たりにくい深型ボウル、常時新鮮な水が落ちる自動給水器など、犬の体格や飲み方に合わせて選択を。アレルギーの心配が少ない陶器かステンレスを基本に、床が濡れにくい重さ・形状かもチェックしてください。

⑤ 「飲みやすい場所」を家中に配置
ハウス付近、リビングのソファ横、ベランダの出入り口など、犬が長く過ごす動線上に複数設置するだけで水皿へのアクセス頻度が増加します。階段の上り下りが難しいシニア犬は、フロアごとに置いてあげると安心です。

⑥ 新鮮さを保つ交換・洗浄ルール
朝晩2回は必ず全部替え、起床時・散歩後などタイミングを固定して習慣化しましょう。容器内壁のヌメリは細菌繁殖のサイン。中性洗剤で毎日洗い、週1回は熱湯や食器用除菌剤でリセットすると清潔が保てます。

犬は人より発汗機能が低く、暑さで一気に体調を崩すリスクがあります。温度や風味、容器、配置を少し変えるだけでも飲水行動は大きく改善します。本稿で紹介した方法を組み合わせ、「いつでも、どこでも、好きなだけ飲める」環境を整えて、元気な夏を一緒に乗り切りましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次