夏が近づくと「最近なんだかごはんを残すようになった」「お散歩もすぐに疲れてしまう」「お腹の調子がイマイチ…」といった、いわゆる“夏バテ”の症状がわんちゃんにも現れることがあります。
人間と同じように、気温や湿度の上昇がわんちゃんの体に負担をかけ、食欲の低下や消化不良、元気の喪失などにつながってしまうのです。
そんな季節を元気に乗り切るためには、毎日の食事から体調管理をサポートすることが大切です。今回は、夏バテ予防に効果的な栄養素とおすすめの食材をご紹介します。
夏バテ防止に役立つ食材
①ビタミンB1・アルギニン・アスパラギン酸で疲労回復を
これらの栄養素は、体内の熱を和らげるとともに、エネルギー代謝を助けて疲労の回復を促してくれます。暑さによって体力が落ちているわんちゃんにぴったりの栄養素です。
特にビタミンB1は豚肉やうなぎに豊富で、スタミナ維持にも効果的。アルギニンは馬肉などに、アスパラギン酸はアスパラガスやトウモロコシなどに多く含まれています。
<代表的な食材>
ゴーヤ・馬肉・豚肉・アスパラガス・うなぎ・びわ・バナナ・トマト・トウモロコシ など
②水分補給も食事から。水分が豊富な食材を
高温多湿の夏は、人間と同様にわんちゃんも脱水になりやすく、それが夏バテを引き起こす原因になることもあります。
お水をあまり飲まない子には、食材を通じて自然に水分を補うのも一つの方法です。水分量の多い野菜や果物をうまく取り入れてみましょう。
<代表的な食材>
スイカ・きゅうり・キウイ など
③カリウム・ミネラルで体のバランスを整える
体の中の水分バランスや代謝を助けるカリウムやミネラルも、夏の時期には意識して摂りたい栄養素です。
たとえば、ハトムギにはカルシウムや食物繊維も豊富に含まれ、腎臓の働きを助けて老廃物をスムーズに排出する働きがあります。
また、冬瓜はビタミンCとカリウムが豊富で、体の熱を取りつつ低カロリーという優れもの。ダイエット中のわんちゃんにもおすすめです。
与える量と体質には要注意!
いくら体に良い食材でも、与えすぎると体を冷やし過ぎたり、胃腸に負担がかかって下痢の原因になることもあります。
おやつやフードのトッピングとして取り入れる場合は、1日のカロリーの10%以内を目安にしましょう。
また、持病のある子や食物アレルギーが心配な場合は、必ず獣医師にご相談のうえで与えてください。
夏バテしやすいわんちゃんには特に気配りを
寒い地域の犬種や、パグやフレンチブルドッグなどの短頭種、シニア犬などは、特に暑さに弱く夏バテを起こしやすい傾向があります。
日常のちょっとした変化を見逃さず、食事の内容や過ごし方を工夫してあげましょう。
毎年やってくる暑い夏。食事にひと工夫を加えて、わんちゃんが元気に楽しく過ごせるようサポートしてあげたいですね。
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