涙やけに悩まされている、もしくは涙やけに悩んだ子ことがある方も多いと思います。
『涙やけ』とは、涙に含まれる「ポルフィリン」という成分が長時間付着し目周りの毛の色が茶色くなることを指します。涙やけの原因はいくつかありますが、何かしらの原因により涙が過剰に分泌されてしまうことを「流涙症」といいます。
今回は「流涙症」によって涙やけになる、主な原因を5つご紹介します。参考にしてみてくださいね。
涙やけの原因5つ
①鼻の排泄経路の異常
涙が出るとき、目頭にある穴(涙点)から吸収され、涙小管、涙嚢、鼻涙管を通って鼻に流れていきます。涙が鼻涙管に向かって流れる途中で異常が生じると、涙が鼻に抜けず目からあふれてしまいます。
②犬種
犬種によって先天的に鼻涙管が細く狭くなっていたり、閉塞が多かったりと涙やけになりやすい犬種がいます。代表的な犬種はマルチーズやトイプードルで、鼻涙管閉塞*による流涙症がよく見られます。
鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)※= 鼻涙管が塞がっている状態
③アレルギー反応
食べ物や花粉、ハウスダストなどアレルギーがある子は、目にかゆみや炎症を起こしたときに、目をかいてしまうことがよくあります。これによって目の角膜に傷がつき、感染症(角膜潰瘍・かくまくかいよう)を引き起こすため涙の量が増えることがあります。
柴犬やウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア、ミニチュア・ダックスフンドなどは、アレルギーを引き起こしやすい犬種と言われています。
④目の疾患
まぶたが眼球側(内側)に反ってしまう眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)になると、常にまつげが目の表面を刺激している状態になるため、涙の量が増えて涙やけになることがあります。特に眼瞼内反症になりやすい犬種は短頭種であるシーズー、ペキニーズ、パグなどです。
⑤まつげの異常
まぶたの裏にまつげが生えてしまう「異所性睫毛(いしょせいしょうもう)」や、まつげの毛根の位置は正常でも、毛先が目に向かって生えて目に当たってしまう「睫毛乱生(しょうもうらんせい)」なども、まつげが目を刺激するため涙が増える原因になります。
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