犬の永久歯は人間より10本多い42本。体の大きさに関わらず同じ本数が生えるため、顎が小さい小型犬ほど歯が密集しやすく、歯垢がたまりやすい構造になっています。
歯垢は2〜3日で歯石に変わり、歯周病の原因となります。効率よく歯周病を予防するには、歯垢がたまりやすい歯を知って重点的に磨くことが大切です。この記事では、特に汚れやすい3つの歯と、正しい磨き方のコツを解説します。
小型犬が歯周病になりやすい理由
犬は体の大きさに関わらず42本の歯が生えます。そのため、小型犬は顎のスペースに対して歯の数が多く、歯同士が密集しやすいという特徴があります。歯が密集していると歯ブラシが届きにくく、歯垢や食べかすが残りやすくなります。
また、成犬になる過程で抜けるはずの乳歯が残る「乳歯遺残」があると、永久歯と乳歯が重なって生えるため、さらに歯垢がたまりやすくなります。乳歯遺残は小型犬に多く見られ、不正咬合(噛み合わせの異常)の原因にもなります。
つまり小型犬は大型犬に比べて歯周病のリスクが高いため、より丁寧な歯磨きケアが必要です。
歯垢がたまりやすい歯①:第4前臼歯(裂肉歯)
42本の歯の中で最も歯垢がたまりやすいのが、上顎にある一番大きな歯「第4前臼歯」です。この歯は「裂肉歯(れつにくし)」とも呼ばれ、上下の歯がはさみのように噛み合って食べ物を切断する役割を持っています。
第4前臼歯は面積が広く、唾液腺の出口(耳下腺管)の近くにあるため、歯石が特に付着しやすい場所です。この歯の外側(頬側)と歯と歯茎の境目を重点的に磨きましょう。
歯垢がたまりやすい歯②:第1後臼歯
2番目に歯垢がたまりやすいのが、下顎にある一番大きな奥歯「第1後臼歯」です。後臼歯は上面がすりこぎ状になっており、細かくなった食べ物をさらにすりつぶす役割を持っています。
奥歯は口の奥にあるため歯ブラシが届きにくく、磨き残しが多い場所です。犬の口を横から開けて、奥歯の外側と噛み合わせ面をしっかり磨くことを意識しましょう。
歯垢がたまりやすい歯③:犬歯の根元と裏側
3番目は「犬歯」の根元と裏側です。犬歯は最も長くて尖った歯で、獲物を捕らえて固定する役割があります。
犬歯は口唇をめくると見えるため磨きやすい印象がありますが、根元部分や裏側(舌側)は意外と磨き残しが多い場所です。表面だけでなく、根元まで歯ブラシの毛先を当てるように意識して磨いてあげましょう。
効果的な歯磨きのコツ
- 歯と歯茎の境目を意識する:歯垢は歯と歯茎の境目(歯周ポケット)にたまりやすい。歯ブラシを45度の角度で当てると効果的
- 外側(頬側)を重点的に:犬の歯垢は内側より外側にたまりやすいため、まずは外側をしっかり磨く
- 力を入れすぎない:ゴシゴシ磨くと歯茎を傷つけるため、軽い力で小刻みに動かす
- 毎日が理想、最低でも2〜3日に1回:歯垢は2〜3日で歯石に変わるため、こまめなケアが重要
- 嫌がる場合は少しずつ:1回で全部磨く必要はなく、今日は右側、明日は左側と分けてもOK
歯磨きの効率を上げるアイテムとして、360度毛がついた「歯垢泥棒」は、角度を気にせず磨けるため奥歯や歯の裏側にも届きやすく便利です。デンタルジェルを併用すれば、歯垢の付着を防ぎながら口腔内を清潔に保てます。
まとめ
犬の歯垢がたまりやすい場所は、第4前臼歯(裂肉歯)、第1後臼歯、犬歯の根元と裏側の3か所です。特に小型犬は歯が密集しやすく歯周病のリスクが高いため、これらの歯を重点的に磨くことで効率よく歯周病を予防できます。
歯磨きは短い時間でも毎日続けることが大切です。愛犬の歯の健康を守るために、今日から重点磨きを意識してみてください。
