3歳以上のわんちゃんの約80%は歯周病もしくは歯周病予備軍と言われているため、意外にも若いときから歯石や口臭などお口のトラブルを抱えている子が多くいます。
そして歯石の怖いところは、歯周病や歯槽膿漏、口内炎などの病気の原因となり、悪化すると健康にも悪い影響を及ぼす可能性があるということです。
しかし、反対に歯石を取ることで病気を防ぐことができるだけではなく、寿命が伸びることがわかっています。
アメリカのSilvan R.Urfer氏、Mansen Wang氏らは、2010年1月1日から2012年12月31日までの間に、2回以上アメリカの787の病院のいずれかを訪れた3カ月齢以上の237万頭のわんちゃんを対象とし、1年に1回の歯石取り(スケーリング)を行うことで、死亡リスクに変化があるかを研究しました。
論文:プライマリケア動物病院で評価されたペットの犬の寿命に関連する危険因子
(J Am Anim Hosp Assoc. May/Jun 2019;55(3):130-137.)
研究の結果から1年に1回にスケーリング(歯石取り)行うことでわんちゃんの死亡リスクを18.3%も減らすことがわかり、Journal of Animal Hospital Association 2019年5、6月号に掲載されました。
つまり、1年に1回を目安に歯石を取ることで、死亡リスクを低下させる可能性があるということです。
わんちゃんの健康寿命を伸ばすためにも、お口のトラブルや歯石を悪化させないことは大切です。
歯石取りのタイミングは獣医師さんに相談し、歯科検診も忘れずに受けるようにしましょう。
コメント