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犬の乳歯遺残とは?放置すると起きる口腔内トラブルと対処法

著作者:freepik

わんちゃんも人間と同じように、成長する過程で乳歯から永久歯へと生え変わります。わんちゃんの場合は生後5〜10ヶ月の間に生え変わるのが一般的です。

ただ、中には抜けるはずの乳歯が抜けずに残ってしまい、永久歯と重なって生えてくることがあります。これを「乳歯遺残(にゅうしいざん)」と呼びます。

歯の中でもとくに根っこが深く抜けにくい犬歯や切歯は、乳歯遺残になりやすい歯の代表です。

乳歯遺残はトイプードル、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬に多く見られますが、明確な原因はまだわかっていません。

私のシェルティの兄は、乳歯の犬歯がそのまま残ってしまい、重なるように永久歯が生えてきました。もともと乳歯遺残については知っていたので、すぐに気がつきました。

乳歯が残っていると一見かわいらしく見えるかもしれませんが、乳歯遺残は口の中でさまざまなトラブルを引き起こす原因になります。今回は、乳歯遺残が引き起こすリスクと対処法についてお伝えします。

目次

乳歯遺残を放置すると、主に以下のようなトラブルにつながるおそれがあります。

① 歯周病になりやすくなる

乳歯と永久歯が混み合って生えるため、歯と歯の間に歯垢や歯石が溜まりやすくなります。通常よりも歯磨きが行き届きにくく、結果として歯周病を起こしやすくなります。

口の中を見て、犬歯が2本並んで生えていたり、切歯の数がいつもより多いと感じたら、将来的に歯周病を起こしやすい状態になっていると言えます。

歯周病が悪化すると、歯ぐきの腫れや出血だけでなく、口腔鼻腔ろうや下顎の骨折といった深刻な疾患にまで発展することがあります。

② 不正咬合(ふせいこうごう)になる

残った乳歯が邪魔になって、永久歯が本来とは違う位置や方向に生えてしまうことがあります。その結果、歯並びが悪くなり、噛み合わせに問題が出る「不正咬合」につながる可能性があります。

不正咬合が起きると、以下のようなトラブルが生じることがあります。

  • 歯と歯がぶつかって痛みを感じる
  • 歯が口の中の粘膜を傷つける
  • ごはんがうまく噛めなくなる

噛み合わせの問題は日常生活に直接影響するため、早めの対処が重要です。

③ 口臭の原因になる

乳歯と永久歯の間に食べかすが溜まりやすくなることで、細菌が繁殖して口臭が強くなることがあります。

「最近、愛犬の口が臭い気がする」と感じたら、歯周病とあわせて乳歯遺残が原因になっていないかもチェックしてみてください。

乳歯遺残は、飼い主さんが口の中をよく観察することで気づけることもあります。

以下のポイントをチェックしてみましょう。

  • 犬歯が2本並んで生えていないか
  • 切歯(前歯)の本数がいつもより多くないか
  • 永久歯が曲がった方向に生えていないか

ただし、見た目だけでは判断が難しいこともあります。獣医師さんがチェックすることで確実に乳歯遺残を見つけることができますので、子犬の頃から定期的に口腔内を診てもらうことが大切です。

乳歯遺残の診断がつく時期は、一般的に生後6ヶ月〜1歳頃と言われています。1歳を過ぎても乳歯が残っている場合は、獣医師さんに相談することをおすすめします。

乳歯遺残と診断された場合、基本的には残った乳歯を抜歯することが治療法になります。

抜歯には全身麻酔が必要になるため、避妊・去勢手術を予定している場合は、手術のタイミングで一緒に乳歯を抜いてもらえないか相談してみましょう。全身麻酔の回数を減らすことで、わんちゃんの体への負担を軽減できます。

私のシェルティの兄も、結局去勢手術のときに一緒に乳歯を抜いてもらいました。1回の麻酔で済んだので、体への負担も少なく済んだと思います。

完全に防ぐことは難しいですが、乳歯の生え変わりをスムーズにするために、以下のような方法が役立つとされています。

  • 噛むおもちゃを与える:噛む刺激で乳歯が自然に抜けやすくなる
  • タオルで引っ張り遊びをする:適度な力で歯に刺激を与えられる

ただし、ここで注意したいのが力加減です。飼い主さんが口にくわえているおもちゃやタオルを強く引っ張りすぎると、以下のようなリスクがあります。

  • 生えかけの永久歯が欠けてしまう
  • 抜けるタイミングではない乳歯が無理に抜けてしまう

引っ張り遊びは、わんちゃんが自分から離すまで待つくらいのやさしい力加減を心がけましょう。

また、乳歯遺残を見つけても自分で無理に抜こうとしないでください。乳歯の根っこは意外と深く、無理に抜こうとすると根っこが折れて歯ぐきの中に残ってしまうことがあります。必ず獣医師さんに相談してくださいね。

乳歯遺残は、とくに小型犬に多く見られる口腔内のトラブルです。放置すると歯周病不正咬合など、わんちゃんの生活の質に関わる問題を引き起こす可能性があります。

大切なのは、子犬の頃から定期的に口の中をチェックすること。生後6ヶ月〜1歳頃に乳歯が残っていないか確認し、気になることがあれば早めに獣医師さんに相談しましょう。

避妊・去勢手術を予定している場合は、同時に抜歯できるかを相談するのもよい方法です。

わんちゃんの歯の健康は、子犬のうちからのケアが将来を大きく左右します。小さな変化を見逃さず、健康な口腔環境を守ってあげてくださいね。

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